top of page
システムアウェアネスの
エルダーシップ
提供プログラム・ワークショップのページで、システムアウェアネスの考える21世紀の二代テーマは、
  • 自分のより全体を生きること​
  • 傷つきの連鎖を産まない「力」の使い方​
とお伝えしましたが、自分のより全体を生きる在り方がエルダーシップです。​そして、傷つきの連鎖を産まない「力」の」使い方も最終的にはこの在り方から繰り出される力であるというのが、これまでの経験からくる実感です。従って、システムアウェアネスのゴールはエルダーシップを養うことと言っても過言ではありません。
このページでは、エルダーシップの考え方の概要をお伝えします。
右の動画もご参照ください。
注:動画内で、用語その他がこのページと異なる場合、このページが最新です。)
すべての動画

すべての動画

動画を見る
エルダーシップの由来
online Etymology Dictionaryによると、 原語は英語の古語"eldra"で、老人、親、先祖などを意味し、これが転じてキリスト教長老派では司祭という意味に用いられたようですが、一般的には長老というほどの意味と理解いただければよいかと思います。
この言葉がここ最近組織開発などの分野でも聞かれるようになったのは、プロセスワークの創始者アーノルド・ミンデルが出会った先住民族の長老が、自分の部族の全ての人を大切にしようとする姿を見て、そのような態度をエルダーシップと呼んだことから始まります。
​言葉の出自には、歳を重ねた人のようなイメージが伴いますが、エルダーシップの本質は年齢には関係ありません。小さなお子さんが実に自然にエルダーな在り方で人に接しようとする姿に出会うこともしばしばです。
システムアウェアネスの考えるエルダーシップ
基本的な考え方は、恩師アーノルド・ミンデルに倣って、「すべての”存在”を大切にしようとする態度としています。ここで、大切なのは”すべて”には自分自身の存在が含まれるということです。
こころの中でも意識できている範囲の中心である”自我(ego)”がカバーする範囲での在り方や考え方、行動はどうしたも部分最適にとどまります。こころの全体の中心である”自己(Self)”から生きようとする時に初めて全体最適が立ち現れます。
エルダーシップと源泉
上に述べた”自己(Self)はシステムアウェアネスで言うと、図7(図の詳細は「システムアウェアネスの基本的な考え方」のページ図5参照)に赤で囲んだ部分のようになります。つまり、個の源(=一人ひとりの存在の源)が源泉から中空を通って伝わってくる情報と繋がっていて、そこにアウェアネスがある時に、その時々のプロセスに応じて出現するのがエルダーな状態であり、必要な時にエルダーな在り方を繋がって全体性に開かれようとする態度がエルダーシップだというのが、システムアウェアネスの考え方です。
スクリーンショット 2023-11-08 20.31.42.png
図7 エルダーシップの構造(図の詳細は図5参照)
エルダーシップと深層民主主義
「システムアウェネスの考える縦と横の多様性:深層民主主義」​の項で述べたように​、合意された現実(CR:Consensus Reality)、多様なリアリティ(DR:Diverse Reality)、シードリアリティ(SR:
Seed Reality)というパラレルな意識の位相には縦の多様性
と一体性があり、同時に世界は其々に個性を持った多様な存在で構成された横の多様性と一体性があり、この縦と横の多様性を大切にしようとすることを深層民主主義とシステムアウェアネスは定義しています。
そして、縦と横の多様性に開かれようとする態度は、全体性に開かれようとする態度でもあるので、エルダーシップは深層民主主義を実現しようとする態度であるということになります。
​図 6-3 縦と横の多様性・一体性(再掲)
エルダーシップ=一人ひとりがその命を生きようとすること=誰もがエルダーシップを持っている
「システムアウェアネスの世界観」の項で述べたよう​、世界は源泉から分化して個の源となるので、潜在可能性が源泉を通じて現象化すると考えるなら、源泉から分化したそれぞれの源はどれひとつ欠くことのできない存在として全体を構成することになります。また、源泉とつながった個の源は、そこに与えられた命そのものだということができるでしょう。
私たちは、普段、エルダーとは一部の優れた精神性を持った人たちであり、エルダーシップもそれに伴うものだと考えがちですが、この世に生まれた生きとし生けるもの全ての内側にエルダーは存在していて、それは、自分の命を生きようとしてそれを探求し、源泉とのつながりを感じようとするなら、誰もがエルダーシップを発揮することができるというのが、システムアウェアネスの考えるエルダーシップです。
総じて、エルダーシップとは
  • 深層民主主義を実現しようとすること​​
​=縦と横の多様性にアウェアネスを持って、”自分​”を生きようとすること
=他者にも耳を傾け、ものごとの全体最適をよりよく知って自分を生きようとすること
=個の源、つまり存在の根源は源泉とつながっていると知り、それとつながって生きようとすること
                           より源泉と深くつながれば、より全体が見える
  • 個々の持つ源同士のダイナミクスの全体を知ろうとすること
=エルダーシップとは、様々な資質の種を蒔く土壌であり、自らもそこに蒔かれる種であると知っていること​
  • 本来、自分を含めて誰もがそれぞれ自分の全体を生きることを目指して全体と繋がろうとしているのだと知っていること
        〜つまり、エルダーシップ=自分自身の命を生きようとすること〜
              =誰もがエルダーシップを内包している
関連動画
このホームページやnote記事を読んでエルダーシップについて一緒に話したいと言ってくださった方々が動画を撮ってくださいました。質疑応答の部分を抜粋してホームページでシェアしていいとおっしゃっていただいたので、共有します。
​いただいた質問はこちら。

・論理的にはよくわからないまま、ただ、これだ!という直感だけで動いたことはどんなことがある??動いてみてどうだった?

​動画提供:動画ラジオ「探究こんにゃく
(ライフソース:石野慧太/けいちょん)in JUNKANだいこん」

・直感で動けない人はどうすればいい??

・自分自身を見つめてその存在そのものを生きている様の

共通項は?

・先住民のかたにとってのエルダーシップとは?誰もがエルダー?

・エルダーシップの限界はあると思いますか?もしあるとしたら、何を改善したらそこを越えられるかもしれないと思っていますか?
 

また、関連するnoteの記事はこちらです。
<精神性と身体性の時代へ3>エルダーシップのススメ

bottom of page